身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

外国人を見て為替相場を思う。

 私が書くことだから専門的な経済の話ではない。最近、読ませていただいているBlogで万年筆が頻出していて(なんといってもBlogタイトルが「趣味に死す!」である、私は死んでもいいと思うほどの拘りはない)オープンカーだの万年筆だのという話題が多いのは、このBlogの筆者・星香典 (id:yoshinori-hoshi) 氏の影響が大きい。

 私は昨日のエントリーに書いたように、それを使いこなそうというより所有したい欲求が大きいので、万年筆なども単品で買わずペンセットで買っている。そのため、万年筆だけ、ボールペンだけ、シャープペンだけが壊れた場合は、それを買い足すことになるのだが、モデルチェンジが激しく、自分が持っているモデルがない。

f:id:urigayatsu:201903121454545:plain

塗装してあるものは名前を彫ると剥げるのだが、会社使いだったので盗難防止に。

 

 国内外のネット通販やオークションを見ても、終売だったり、高いな… というのばかりで、そうだ、昔、eBayで安く買ったっけと思いeBayを見る。あったあった、しかも国内よりかなり安い(日本円での目安の金額が表示される)。しかし、チェックしようとして電卓を叩くと、その価格の1.3倍くらいに跳ね上がる。

 おっと、書きかけで脱線して銀行のサイトで取引を始めてしまったので前の段落から3時間くらいブランクがあるのだが、今日の為替レート(バンクレートの仲値)は1ドルあたり111.47円だそうだ。ちなみに同じバンクレートでTTS(Telegraphic Transfer Selling)とTTB (Telegraphic Transfer Buying)の区別が付かないという人がいるが、銀行は安く買って高く売るのが原則なので、1ドルあたりの価格が高いのが“売り”で、安いのが“買い”だ。

 こんな知識があるのは、為替取引の自由化以前から会社で為替の売買をしていたからだ。為替の売買といっても、銀行のように儲けようというのではないので、目減りしないように契約した日に外貨を押さえておく(為替予約しておく)のだが、私に限らず同僚でも、たまぁに忘れるときがある。

 もう、そうなると為替相場と睨めっこして、契約した日より良いレートの日で買いを入れるしかない。本当に、それでいいのかは知らない。今の若者がやっているFXなどから見ると大したことはないかもしれないが、手形の買い取り期限というのがあるので、あまり流暢なこともいっていられず冷や汗ものである。ちなみに粗忽者の私は海上保険も掛け忘れることもあったが、それも、事故が起こる前に掛けちゃえばいいと言われた。本当か?

 最近、バスの中で1万円札は使えませんと言われている外国人が多く、先日も、1万円札は使えないと言われている外国人がいて、飲み屋に入る私は常に1,000円札で1万円は持っているので両替をした。10枚、数えて渡して、不確かだから確認してみてと言うと、3枚も多くあるわよ! と言われた。おそらくポルトガル語を話していたのだが言わんとしていることは理解でき、つくづく金というのはユニバーサルなものなのだなぁと妙な感慨に浸ったものだ。

 最近、マツモトキヨシに入っても外国人観光客が大量にいる。以前のように東アジアの人が減ったなと思ったが、この為替相場を見て、あ! と思った。単なる円安じゃん…。商社にいたときは、毎日、出社するとバンクレートが書いてあるホワイトボードを見るのが日課だったのだが、そんなものを見なくても、例えば中国人が多いときは元が高い、アメリカ人が多いときはドルが高い… などと考えると、その国の経済事情が見えて面白い。

 かくして、eBayの筆記具は、為替相場を見なくとも、アメリカ人が減ったときに買うことにする。最近、中国人を見ることが減ったので、アリババでも覗いてみます。逆に円安ならeBayで何か売ろうかしら。