身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

良質な情報を。

 相変らず、午前10時過ぎまで起きれず苛立つ。しかし、それでも、どうしても体調が悪く再び横になる。そして、恐怖で目が覚める。その繰り返しだ。腰を痛めたようだが、何かせねばと思って買い物に行く。歩くのも大変で、腰を曲げてよたよたと歩く。そして、さらに腰を悪化させた。

 それでも何かしなければと机に向かうが、一向に何もできない。あれだけ書く意欲が旺盛だった「身の上話」さえ書けない。

 できることがそれしかないのでネットサーフィンなどをして、不要な情報が目に入る。箸にも棒にもかからないことを書いていて生計を立てているブロガーなる人種がいて、それすらもできない自分に落ち込む。

 そんなとき、「ほぼ日刊イトイ新聞」(ほぼ日)で「おとなの小論文教室。」という連載を目にした。筆者の山田ズーニーさんという人は存じないのだが、これは私の考えていることを取り上げているなと思った。(関係ないけど大学受験のときの小論文の成績は全国トップとかを取っていた。まさか偏差値30の英語で食っていくことになるとは思ってもいなかった。)

 私はサイト主宰者の糸井重里さんという人を、しょうじき好きではない(好き嫌いが多くて申し訳ない)。でも、広告業界にいる友人も好きではないと言っていて、理由が全く同じだったので、まぁ、そうなのだろうと思う。なので、このサイトは、あまり見なかった。

 気分が悪くてWebブラウザーを閉じてしまったので、この連載の、どのエントリーに、それが記されていたのかも判らないし(ちょっと見直してみたが膨大な量なので見当たらない)、それに対して納得が行く答えを提示しているのかも判らない。

 しかし、かつて「文学は私を楽にする。」のエントリーで書いたように、私は、自分の言葉を代弁してくれている作品に出合うと、それだけで生きていて良かったと思う。

 そして、ネット上では下らない情報も流れているが、有用な情報も流れているのだなと思う。この作品(?)が納得が行く答えを示しているのか判らないが、少なくとも同じことに悩んでいる人はいると判った。

 ここで書いてしまうと、私と友人が「糸井さんは好きではない」といっていっている、嫌いな部分というのは、彼のコマーシャリズムの在り方についてである。

 しかし、それがあるから、こういう情報が無料で流れているわけで、そういう点では感謝しなくてはいけないのかもしれない。少なくとも、筆者の意思が関与しないアフィリエイトリンクが張られているブロガーのBlogよりは、数段、良いと思う。

 村松友視先生に出会えて文学という新しい世界を教わったが、鷺沢萠先生には生前には会えなかった。もっと、いろいろなものを読んで、良質な情報を手に入れたいと思った。それも、作者の生前にと思うと、やはり焦る。