身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

生きている意味が判らない。

 辛い。やりたいことが多々あるのに身体が動かない。つくづく、ゴロゴロしているのが幸せという人が羨ましいと思う。

 手元のスマートフォンを見ても本やTVドラマに関する情報が流れてきて、それらを創ったり見たりしている人たちが羨ましく思う。

 昔話になって恐縮だが、私が若いころは情報に目ざとく、新たな情報を仕入れては発信していた。タイムラインに載っている方の人間だった。

 それが、今は、ただただ苦しんでいるだけで、流行りの店に行こうという気も起きなければ、そもそも、その情報を仕入れる力も出ない。

 買い物に行くのもやっとだし、文章も書けなければ小説も読めない。TVドラマも、やっとの思いで観るが、ほとんど頭に入らない。

 食に対する拘りもなくトーストばかり食べている。精神状態が悪いときに大量に物を買い込み家が物で溢れかえっているので何かを買おうという気力もない。

 金が貯まってというより溜まっていくことは好ましいことだが、何が楽しくて生きているのかと思う。