身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

幼稚化は中高年に限ってのことかも。

 拝読しているBlogに、大人の幼稚化は平成・令和の大問題というような記述があった。あと30年で続々と出てくると予想しているのだが、私は、むしろ、今の高齢者の方がガキではないかと思う。

 オウム真理教については、全く同意見である。あんな子供みたいな組織を子供ではなく大人が作っているのだから。バカみたいで済まないのは、それに基づいて殺人などをすることである。

 親バカという言葉があるが、最近、特に年長者に親バカではなく自分バカというのが多い気がする。

 さる60歳を過ぎた人間が、私がL/Cが読めると書いたことを「英語の伝票が読めると自慢している」と記述しているのを見て失笑してしまった。

 普通「伝票」を読む国家試験があるのは変だと思うだろう。弁護士を法律用語が判ると自慢していると表記するのだろうか。自分を高く見せて他人を卑下する嘘が多すぎる。

 自分を高く見せるといえば、その人の話は学生時代にドストエフスキーを読んだなどと盛んに自慢しているのだが、必ず最後に「これは自慢ではなく謙遜です」と書く。そして読んだところで何を学んだのかは書いていない。

 自慢にせよ謙遜にせよ、そんなことは意識しなければ書かないものである。この人の文章を読むと、いつも、ボクの家にはビンボーな君の家と違って100万円あるもん! と言う小学校低学年の子供を思い出す。

 私の家に1日に100回も電話を架けてくる人間も当時60歳、伝票氏と同い年だった。

 朝の5時に寓居の玄関ベルを鳴らすに至り警察扱いとなったのだが、今度は、私ではなく警察に1日に100回、電話を架けてきて、任意同行となった。

 その任意同行となった60歳は、警察で灸をすえられたら親が出て来た。その親に、お前の子供は警察になんと言われたのか知っているのかと訊いたら「ウチの子に限って警察のお世話になることはありません!」と言い放った。

 60歳になって「ウチの子」である。この人の場合は実際に子供だからマシな方だが(親が毎月の生活費50万円を出しているのはどうかと思うが)還暦過ぎのウチの子が増えた。

 これも、実際に子供だからと書いたが、子供自身も、あたかも自分を自分の子供のように可愛がっていた。

 これは60歳ではなく私と同じ学年、それでも49歳であるが、本人が子供のような嘘を吐き、嘘を指摘されると「自分ではよくやったと思っている」と言う同級生がいる。評価する人が、常に自分だ。

 私は衣職なので会社社会の人間とは会う機会が少ないが、出来の悪い私に比べると、最近の30歳代はできていると思う。

 自分を、自分の子供のように扱う自分バカ、そういうのを見ると、どうも、私の世代から定年過ぎの年代に分布しているように思う。会社員時代も、私より10歳くらい上が多かった。

 むしろ、あと30年もしたら、そういう勘違い野郎は、増えはせずに高齢化とともにいなくなるのではないだろうか。

comorava 毒舌娘

毒舌娘 by comorava