身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

肌で感じる、都市銀、地銀、信用金庫。

 今日、松戸から帰った。電車の混み具合というのは、ビフォアー・コロナと、さほど変わらない。向かいの席の女の子は、なぜか、1人おきに座れるのに、他の乗客に隣に座られて嫌な顔をしていて、せいぜいの違いは、乗客の密度ではなく、嫌な顔をされるかどうかくらいだろう。

 

松戸から東京に突入する瞬間(音は出ません) 


2020年05月14日・常磐線松戸駅・金町駅間 Time Lapse

 

 さて、自分が当事者でない相続の手続きをすることになった。母の弟である叔父の相続を私が相続人である母の委任ですることになったのだが、自分のことではないので、すべて委任状が必要である。

 相続するものとしては預金口座ひとつのみ。生命保険は私が受取人となっているので、恐らく叔父の死亡届のコピーと私の身分証明書で行けるはず。確認していないけど。

 問題は銀行。父が死んだときに、銀行によって手続きに違いがあることに気が付いていたが、これは、ちょっと支店の私の受付をしたバンク・テラーの機転が利かなかったのかなということが1つ。

 叔父の預金通帳は、まさに今、叔父が住んでいたところの区役所から私の母のところに送られるところである。相続届と委任状のフォームだけ先に貰ってきて、今度、母のところに通帳を受け取りに行ったときに書いてもらえばいいと思ったのだが、私の話を聞いたバンク・テラーは預金通帳を見ないと何もできないと言う。

 三菱UFJ銀行なのだが、父が死んだとき、他の支店で、事情を話したら、普通に備え付けの用紙を持ってきてくれて、それを書いて通帳と一緒に持って行って手続きができた。なので、たぶん、今回は担当者個人の問題だと思う。

 他方、地方銀行というのは、ずいぶん、都市銀に比べて垢抜けないなと思った。千葉銀行なのだが、通帳が出揃ってからというのは当然、戸籍など、すべて揃ってから相続届を渡しますと言う(今になって思うと遺産分割協議書がある場合があるからだろう)。

 まぁ、それはカッコ内のことで納得するとして、受付をする人は受付をするだけで、印鑑の照合まで、すべて、支店長が再確認というか決裁印を押さなければ次に進まないのだ。そのための判断材料として、すべての書類が必要なのか。バンク・テラーと支店長の間に実務を熟す銀行員がいない。当然、支店長はオーバーワーク。

 貿易の仕事をしていて、都市銀行ではどこも、1,000万円ていどの信用状の決済は、新卒から2・3年の銀行員がしていた。上の人に話したら、まぁ、慣れてもらうには損害も勉強料だと思ってというようなことを言っていたので、これは銀行自体が裕福かどうかで決まるのかもしれない。

 それでは、もっと規模が小さい信用金庫はどうか。実は私の住むマンションの管理組合が決済口座を地元の信用金庫に持っているので、そこに口座を持っている。相続の手続きではないが、上のパターンでいうと、支店長の個人商店かという気がするが、単なるバンク・テラーだと思っていた窓口の女性が金融商品の勧誘もするし、逆に、恐らく営業をしている銀行員でも窓口の仕事もする。ちなみに、さわやか信用金庫で、昔の同栄信用金庫本店だった店舗である。

 都市銀のような大きなところでは、ベテランは全てに精通している。地方銀行のような中規模な銀行では、昔の一般職・総合職という分け方が、まだ残っている感じ。かたや、さらに小さい信用金庫では、顧客の規模が小さいのか、全員がマルチに動いている感じ。

 しかし、都市銀の中でも、前回、みずほ銀行はバンク・テラーだと思っていた制服を着た女性が相続の手続きをしてくれて、どうも、相続を専門にやっているようである。その辺の分け方というのは、銀行によって違うのかもしれない。ただ、やはり規模が大きなところの方が、分け方は違っても分業が行き届いている気がする。