身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

孤独死。

 叔父が死んだらしい。今日、母に電話をしたら、数日前の深夜に警察から電話があり、身元の確認に来てくれと言われたそうだ。さすがに要介護2の人間が片道2時間以上の距離を移動できるわけがなく、警察でも、事情を汲んで区の職員に依頼をしてくれたらしい。司法解剖も終わり、この件は区の管轄(?)になったと電話があったが、区からは何も連絡がないと言う。

 さて、昨日、金を無心する電話をしてきた高校の同級生だが、こっちは独り暮らしで死んだら孤独死になるんだぞ! と息巻いていたが、それをいったら私だって独り暮らしだし、実際に自殺を図って1ヶ月、発見されなかった過去がある。昨日の人物は、会社勤めを始めたら、毎日、会社での愚痴を電話してきて、君は正社員として勤めたことがないだろうから知らないかもしれないけど、それぐらい、普通にあることだよと言ったら、正社員として勤めたことがないという「暴言」を吐かれたと言う。

 人間は死ぬのが当たり前(病死や不慮の事故ではなく事件で死ぬなどという例外があるが)、他人と一緒にいたら摩擦が起こるのが当たり前である。それでも、人間は他人との関わりの中で生活をしている。それは、互助精神というのは変だが、分業の法則だったり、互いに支えあって生きているからである。それを、他人との摩擦も嫌だし孤独も嫌だと言うのは、昨日は甘いと書いたが、甘いどころでは済まない。孤独死が嫌なら他人との関係を好調に保っておくべきだろう。ちなみに、私は、苦痛なく死ねれば孤独死は別に怖くも何ともない。