身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

美味いものを食べれば病気が治る?

  以前、「後悔先に立てという理不尽。」で書いた区の精神障害者地域活動支援センターの職員であるが、先日、苦しくて1日中、のたうち回っていると言っても、思い切って外出して美味しいものを食べれば良くなりますと言われた。

 バカじゃねぇの、と思った。病気が治る以前に、食欲もないのに無理して咽を通った食べ物が美味いと感じると思っているのだろうか。高熱で寝ている人を、無理して起こして美味しいものを食べさせるのだろうか。会社に可愛い子がいると通勤が楽しくなるとか、他にも言うことが俗っぽい。

 また、他の職員にであるが(この人物にも触れた覚えがあるが見付からない)他の利用者が、夜、寝床に就けば自然と眠れるし、朝、無理して起きれば病気は治りますと言われたそうな。その職員は、どんな時に体調が悪くなるのか訊くと二日酔いと平然と答える人間で、この人たちみたいに単細胞だと生きているのは楽だろうなと思う。

 さて、今日の私は午後の遅い時間になってからだがクリスマスディナーを摂りに行った。毎年、この時期しか締められないエルメスのクリスマスプリントのネクタイを締めていったら、さすが、ジャケットとネクタイをすると元商社マンという感じがしますと言われた。しかし、私は事務職だったので、客に会うわけではないから仕事中に上着を着ていたことは少ない。会社を辞めて年相応の格好をするようになったらジャケットが増えたという感じだ。

 美味いものを食いたいと思ったのは10日ぶりくらいではないか。ずっとトーストすら食べられなかったので、食べたら気分が悪くなったのが正直なところだが、まぁ、なんとか完食した。それを医療関係者に言ったら、胸が苦しいし痛みまで感じると言っていたのに、そんな意欲が沸くまで回復してよかったと言われた。

 今回、美味いものを食べたいと思ったのは、病気を良くするための義務感ではない。健康になったから身体が欲したのだ。最初に書いた人物は、これを、無理して美味しいものを食べたから健康になったと思うのだろうか。美味いもので病気が治るのだったら薬は要らない。

 

帰りに寄った、行きつけの喫茶店で。サンタだけではなくカボチャもディスプレーしてあって冬至だと気が付く。しかし、いつもと同じ時間いたのに、読書は思ったほど捗らなかった。まだ集中力が戻っていない感じだ。

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