身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

トラウマというものの存在。

 読んでいないが「身体はトラウマを記録する」という本が流行りである。読んでないので、それに当たるのかどうかは判らないが、最近、どうしても書かねばという思いに駆られたり理由がないフラ付きに襲われたりするのは、実はトラウマではないかと思うようになった。当時は心を硬くしていたが、今、正常な感性になって、どんなに辛くても正常に動くことを強要されたときの強迫観念だったり、当時のフラつきそのものが再現しているのではないか。

 以前にも書いたが、私はトラウマというものの存在自体を信じていなかった。今も、これがトラウマなのか判らない。嫌な思い出のひとつやふたつ、誰にでもあると思っていた。しかし、フラッシュバックは体験したし、ここまで症状が酷いと、身体や脳が拒絶反応を示しているとしか思えない。それをトラウマというのなら、やはりそうなのかもしれない。

 私の場合、それらのことを思い出す場所に行かないのがいちばんの対策である。最近、とみに酷いのは「身の上話」の舞台、実家に行っているからではないかと思う。あと、不思議とサインバルタという薬が効き、これは、主治医も薬理が判らないと言う。