身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

折れそうな心を繋ぎ止める物。

 今は少し楽になったが、今日も、それで苦しんだ。苦しい助けてと叫びたいが、これだけ苦しいと、むしろ殺してくれとさえ思う。なぜ、普通のことができないだけでなく、何もしなくても、こんなに苦痛なのか。人生は平等とか、神は乗り越えられない試練は与えないなど大嘘だと思う。

 

 横になってリラックスしようとすると心臓が痛んで目が覚める。顔も洗えず、シャワーを浴びられずに1週間、せめて横になって休もうとしても、恐怖で心臓が針で突き刺されたような感覚がしてドキッとする。

 この感覚自体、40歳を超えて初めて味わった感覚だ。この体験をした古い記憶は、東京拘置所に入れられていたときのこと。なので、40歳の私が判らなかったくらいだから、ほとんどの人が理解できないのだろう、私が助けを求めても、誰も理解してくれない。

 かつては、心臓が針の筵の上で転がされている感覚がして、起きることもできなかった。寝ようとしても、ウトウトすると心臓が針の筵の上で転がされている感覚がして目が覚め、寝られない。半年で総白髪になり周囲を驚かせた。脈と血圧も異常に上がり、救急車で病院に搬送されたこともある。

 しかし、当時の主治医は、髪色や内科のデータを見たはずなのに、心臓が痛むはずがない、ゴロゴロしたいための言い訳と言って取り合わなかった。のちに、それは診断ともいえぬ決め付けであり症状を謙虚に診ていないと言う医師に変えて、だいぶ良くなったのだが、まだまだ苦しい日が続いている。

 しかし、新しい主治医もそうだが、今の担当の保健師さんは何も取り合ってくれないので保健所に相談したら、そこに前任の保健師さんがいて、色々と相談に乗ってくれた。彼らがいるから私は生きることを放棄せず不貞腐れないでいられる気がする。そして、こう誓う。

 

#駄目なら駄目なりに頑張る