身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

両親の無愛情と心の闇。

 昨日からの不調は、どうやら鬱ではなく風邪のようだ。熱を出した。ただ、病も気からというが、精神的に弱っていることからも来ているのかもしれない。風邪薬を飲んで横になったら少し楽になったが、ウトウトすると、得も言われない恐怖に襲われる。

 机に向かい始めて、もう何年になろうとしているのだろう。「質」以前に本1冊分の「量」も書けていない。かつて、本を出さないかと言われたときに、それなりの経験を踏んでおければ良かった。それを阻止したのも、また家族だ。

 

 映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の前評判がいい。トレーラーで「あんたなんか生まなきゃよかった」というセリフがあるが、私も、子供のとき、母が、他人に、よく「子は鎹(かすがい)って嘘よ」と言っていたことを思い出す。

 父が死んで色々と聞いた今だと、母は、私に対する愛情で父と繋がっていたいと思ったようだ。父さんは自分の子供も嫌いで嫌いでと言うのだが、自分だって殴る蹴るをしていたり色々としたではないか。

 何もできない自分、自分を愛さなかった親… そんなものに思いを馳せると、生きることに対して根本的な疑問を感じてしまい、心の闇に落ちる。自分の生存自体を否定したくなる。死にたいけど死ぬわけにはいかない。せめて不貞寝する。