身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

電話に関する記憶。②

 さて、国際電話を架けるようになるが、のちに国際電話会社に転職したら、まだ当時はダイレクトで架けずにオペレーター通話を使っている人が多くて驚いた。架け方としては電話会社の認識番号・国番号・相手の電話番号と単純であるが、単純であるからして後に、それを悪用した詐欺的な商売が流行ることになる。

 簡単に書けば、国際電話の番号を、あたかもフリーダイヤルのように広告を出し、その電話に架けさせて、相手国の電話会社から電話代の上前を撥ねていたということだ。セーシェル宛てのものが多く、KDDを使うと、001-248~となるので、0012で区切って表示すれば、らしくなる。

KDD テレフォンガイド ARIA CODE BOOK

エリアコードブック・相手国の国番号はこれで調べる

 

 脱線したが、当時の国際電話は、そのような商売(?)ができるほど異様に高かった。電話代も輸出諸掛に計上していたほどだ。他方、世界各地の支社には専用線が引いてあり、内線で架けることができた。気軽に出たら外国語ということがあった。

 電話代が高かったからなのか、そんな馬鹿なことはないと思うが国際電話が使えない国があったからなのか知らないが、私がいた会社では、まだテレックスが使われていた。さすがにテレタイプはなかったが、エミュレーターでは、ほぼ同じ操作が必要だった。

 電話が使えたということは、当然、ファクシミリを使えたということだが、他方、使った覚えがないのが電報である。通話表というのか、「アルファーA・ブラボーB・チャーリーC」というやつを覚えたのに使わないなぁと思ったのだが、書類の番号などを確認するときに使ったので忘れないで済んでいる。

 さて、翻って個人の電話だが、私の携帯電話の電話番号も090-8xxxで始まるので、正直、携帯電話を使うのは遅かったと思う。受ける必要がなかったというのが寂しい事実だが、その前にPHSを使っていた。

 初めて携帯電話を買ったときは、ちょうどiモードが流行っていた。私はauを使っていたのでEZwebであるが、あまりに遅くて使い物にならず、契約はしなかった。

 そうなると家の電話線でのインターネットであるが、テレホーダイは、微かに記憶がある。ADSLも使っていたはずだが忘れた。精神状態が良くなかったのと、すぐにCATVにしてしまったからだ。

 主たる回線を携帯電話にしたのは最近のような気がする。電話の「かけ放題プラン」が始まったとき、こちらから架けるのも定額ならと変えた気がする。しかし、家の電話も捨てがたく、今はファクシミリ専用となっている。そして、着信があると携帯電話にSMSで通知が来るようにしている。

 このファクシミリも、気が付いたら20世紀から使っている。この前、出先で出力されて私のファクシミリ原稿を読んだのだが、見にくいのなんの。目下、私の電話に関する問題は、ファクシミリの更新であるが、PDFやイメージで送れてしまう時代に、なんだかなと思っている。