身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

Such is Life.

 今日は端的に。昼食を買いにコンビニに行って、何を食べようかと思った。そして、人生ってのは、こういう些細な選択から出来ているんだよなぁと思う。あんパンを食べるか、クリームパンを食べるかで、そんなに違いは出ない。

 そう思ったら、月へ行きたいなどと願望を持つことも、ひどく些細なことに思えた。それには大変な費用が掛かるものかもしれないけど、月に行くという選択は、あんパンを食べてクリームパンを食べないという選択と、どう変わりがあるのだろうか。

 かつて文学を教わった東大の英文学者に、人間なんて、みな同じで、違いなんて些細なものだと言われた。高校を出ていない私が大学入試で四苦八苦していたときで、東大を出て博士号まで取っている人に言われても説得力がないなぁと思ったのだが、今なら、なんとなく、その気持ちが判る。

 ふとそんなことを思って、嵐の前の静けさの中、ぼんやりとしている。