身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

ハイウェスト。

 私は無職になってもサラリーマン時代の習慣が抜けず、目が覚めたら気力で起きてしまうのだが、今日は駄目だった。

 書いたように、昨日、あぁ、やっちまった… と思ったのだが、熟睡できたので、回復したかのように思えた。

 眠剤が残っている感じもないが、異様に眠いのだ。そして、そのまま、まだ上げていない布団にダイブ。

 かなりスッキリしたが、Webサイトで他のサイトのID・パスワードを入力してしまったり、まだ頭がハッキリしない。

 夏バテとは、病理的に、どんなものなのか調べてみたら、病名は「暑熱障害」といい、様々な物(私には、それらが栄養素なのかも判らない)の欠乏で起こるそうだ。

 

 さて、本題だが、最近、また、ファッションというものに注目が集まっている。それとともに、こと女性ファッションにおいて、今までにないアイテムが見て取れる。

 ひとつはワイドパンツだ。去年、流行り始めたとき、女性の友達に、あれってなんていうの? と訊いたらガウチョパンツとのことだったが、今年に入って、明らかに、それとは別物に進化した。

 これは男性の友人に、酒のサカナとして我々の世代で流行った変形学生服みたいだねと話したら、ドカンというタイプに似ているという。

 帰って画像検索してみると、これこれ…。当時は、そういう不良の服を売っている店を探すところから難題だったのだが、今は楽天市場で買えるのね。

 

 私は、それを連想してか、なんか格好が悪いなぁと思ったら、今度は、だんだんと裾が細くなってきた。

 そして、今のシルエットは、腰の部分だけが膨らんだような感じのようなもののように見える。

 生地も、素人目には化繊(ポリエステル)に見えるものから綿(デニム)に移っているようだ。

 まぁ、いうなれば、変形ジーンズである。そして、腰の膨らみとともに、ウエストの位置が高いのが、異様に気になる。

 女性のファッションと違い、男性のファッションというのは、そんなに移り変わりがない。特にフォーマルでは、いかに古典的な服装をするかを競うきらいがある。

 かくいう私も、痩せていたときには、若造のくせして、ラルフ・ローレンが映画「華麗なるギャツビー」のために作ったもののレプリカとか、本物のアクアスキュータムなどを着ていたのである。

 その、いわゆる古典主義は、カジュアルファッションでも同じことだ。当時はアメカジ(アメリカン・カジュアルの略)といったが、今はノームコアという名前で息づいている。

 その定番アイテムというと、リーバイスジーンズ。

 トップスも、ブルックスブラザーズのポロシャツ(ブルックスブラザーズではゴルフシャツという)とかヘインズのTシャツとか色々あるが、リーバイスジーンズは永遠の定番という感じがする。

 そして、リーバイスジーンズというと、その特徴は、ボタンフライなどの細部よりも、そのシルエットだろう。

 そのスキニーなシルエットは、足の長さを十分に引き出してくれる。そして、スタイルを良く見せる、もう一つの特徴として、そのウェストの位置がある。

 ウェストに引っ掛けるのでヒップハングとか、腰骨を意味するヒップボーンと呼ばれる、そのウェストの位置は、お腹を小さく見せる効果がある。

 で、私の場合である。この前、ユニクロでズボンを買った話を書いたが、その中にはジーンズが1本あった(別に、ユニクロが特別に好きというわけではないのだが、H&Mあたりだと、サイズや、ジーンズ自体ががないのだ)。

 店頭で「股上浅め」と書いてあったので、特にシルエットは見ず、同じものをネットでポチッた。

 そして、着いたジーンズを見ると、しっかりとサドルバックで、股上浅めじゃないじゃん… という次第。前だけが浅いと、逆に腹が出て見える。

 ウェスト100㎝の私が腹が出て見えるもヘッタクリもないのだが、それならいっそ、ルイ・フェローのトレードマークのデブのオッサンみたいにダブっとしたものを買えばよかったと思ったのでありました。

 さて、話はレディースファッションに戻る。平野ノラさんのネタでボディコンが一部で流行ったという(流行ったという話だけで、私は目にしたことが、ほとんどない)。

 そして、今、NHK連続テレビ小説の影響で、今度はブランド・ピンクハウスに流行の兆しがあるという。これもTVバラエティー番組「おそく起きた昼は…」で森尾由美さんが着てたやつだよねという世代だ。

 そういう我々が若いときの感覚のものが流行っているから、次に流行るのは、デニムという今の流行りを継承してジーンズで、古いタイプのヒップハングではないかと勝手に想像している瓜ヶ谷であります。

 

P.S. ハイウェストのハイは高いを意味するハイ(high)なのだが、お酒を割る「ハイサワー」のハイは、吾輩が作るサワーという意味で、ワガハイのハイなんだそうだ。