身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

それでも、まだ死にたい私。

 久しぶりに希死念慮が頭をもたげたが、それと同時に死ぬのが少し怖くなっている自分に気が付いた。昨日の朝の連続テレビ小説で、「それからしばらくして、美都里は、この世を去りました」とナレーションが入ったが、そう簡単にいかないものな、と思った。

 次に思い出したのは、なぜか新宿(だと思う)の駅前で「最高ですか~!」と叫ぶオウム真理教信者の姿だった。当時の私は初台にある雑誌社に勤めていて、先輩に、あれって何ですか? と訊いたら、おそらく自己啓発、とのことだった。

 同じ生きていても、こんな生き方はな… と思った。しかし、自分には何ができると考えると、今から地道に努力をして何か物になるのだろうかと不安に思う。そうすると、さっさと死にたい気持ちが翻ってくる。

 若いときの私は本をバリバリ読んで物をバリバリ書く日常だったが、今は本すら読めない。読めなくなって20年以上が経つ。それを、本を読むところから始めて… 20年以上のビハインドを埋めることができるのだろうか?

 そんな私にとって、少し嬉しいのは、Twitterから流れてくる、きしべのあざみ (id:azamibrog) さんの小説を読むことができるようになったこと。ブログ仲間の山姥 (id:yamauba) さんも似たような体験をしていて、その経緯はBlogにも記されているので、紹介は、そちらに譲る。本を購入されるときも、山姥さんのリンクからお願いします(笑)。

www.yamauba.work

 

 今、読んでいるのは「東京奇譚」というシリーズ。もう次回作が出ている。

kakuyomu.jp

 

 他のブログ仲間、星香典 (id:yoshinori-hoshi) さんの小説も楽しんで読めたし、短いものなら少しずつ読めるようになってきているようだ。そういえば先週、もう読むのも何回目だが、鷺沢萠著『約束』(『さいはての二人』所集)も読むことができた。

 

 しかし、ここで『約束』『さいはての二人』の感想を書こうと思ったのだが、そこまで読み込んでおらず少し愕然とする。ともあれ、短くて面白いものなら読めるようになってきたので、この生、まだまだ無駄にするのは勿体ないと思い直している。行きつ戻りつだけど。