身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

ADHDというより血筋。

 相変わらず、母親は、毎晩、明日にでも死ぬんだ即日に来て叔父の納骨をしろと夜遅くに電話を架けてくる。助言いただいたとおり電話には出ないことにして、昼、こちらから架けてみる。

 ヘルパーに付き合わせて郵便局で遺骨の送り方を聞いてきたとのこと。明日にでも送る勢いだ。ただ、埋葬許可証は骨箱に入っているし、書類を送らないことには送られた方も困ってしまう。

 そういうことを考えず納骨=骨を送り付ければいいという考えは、まるで子供のようだ。死んだ父も父で、父が壊れたという電気製品は、たいてい、端子を抜かずに引っこ抜かれてプラグが捥げて壊れていたり、力ずくで「壊した」ものだった。

 私はADHDではあるが、子供のとき、異様に忍耐力・集中力がないと教師から言われ続けていたのは、この「血」もあるのだなと、今になると自覚する。