身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

イーケプラ。

 イーケプラという繊維のような名前の薬が出た。理由は、朝、起きたときにジリジリして眠ていられないと言ったから。

 まぁ、お父さんが亡くなってひと段落ついたと思ったら、もっと大きな今度のことですからねと言われる。

 いや、何かを考えて焦燥感がするんではないんですと言うと、心の奥の方で意識しているものですよと言われる。

 医者の技量は、この辺に出て、駄目な医者は、そうは言っているけど何かを考えているに決まっていると括ってしまう医者、つまり思考によって症状が出るのであって生理現象ではないと言い切る医者。

 自分の考えていることが正しいという前提で話を聞く医者だと、同じ症状でも正確に捉えてもらえないことがある。私の主治医は謙虚に耳を傾けるようにしていると言うが、それでもたまぁに通じていないなぁと思うことがある。

 で、出たのがイーケプラ。これは本当はてんかんの薬なんだけど、生理前のイライラにも効くというので効くと思いますよと言われる。

 私が今の主治医を気に入っている理由の一つが薬理・薬効の説明。これは、ほとんど、主治医が趣味でやっているのではないかと思うほど嬉々として話す。

 しかし、この説明で、イーケプラを出すのは考え方の問題ではなく生理現象と捉えてのことだと思うと患者としても安心できる。

 さて、その肝心のイーケプラ。昨晩から飲んでいるのだが、起きたら苛々してジッとしていられないというのは少し軽くなった。ただ、まだ完全に収まったわけではない。

 あと、熟睡できるようになったのに、もう、昼、眠くて眠くて仕方がない。それ以前から、夜、寝が浅い分、昼も眠かったのだが、それとは別に、いくら寝ても眠い。

 これを書きながらも眠くて、これだけ書くのに1時間近く掛かっている。