身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

ビンテージコーヒーは焼き芋の味。

 明日は50歳の誕生日だが通院なので、今日、ひとりで誕生日祝いをしてきた。何かスペシャルなことを… と思っても、飲むコーヒーを変えるくらいしかできない。

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 アビランドのコーヒーカップで出てきたこちらはネルドリップで淹れられたもの。普通の大きさのカップに見えるがデミタスカップだ。スプーンが大きく見える。

 ガブ飲みするコーヒーと違った味わいなのだが、なんと表現すればいいのか。味が濃いのに苦くない… だったら、濃い味の正体は? と言っても、うまく表現できない。

 こういうときは素直に店員さんに訊く。そうですね、コーヒー豆もフルーツですから甘栗や焼き芋のような甘みを感じられたらと思います、とのこと。

 それだ。焼いた苦さといってもウィスキーのようなピートやタールの苦さではなく、焼き芋の皮のような、あの苦さだ。子供でも判る苦さ。

 そう考えると50歳の誕生日に相応しい大人の味とは言えないのだけど、なかなか美味しいコーヒーだった。淹れるのに10分ていど掛かっていたから、その有難みもある。

 銀座のビンテージコーヒー発祥の店にも行くことがあるので、今度は、あそこで飲んでみようと、50歳になってからの課題が1つ、できたのだった。