身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

懐かしい都会の匂い。

 今日は郵便の配達があるので家にいた。レターパックプラスとあるのでポストに投函されると思ったのだが、番号で追跡を掛けてみると「不在のため持ち帰りました」と出る。それが昨日のことなのだが、翌日配送になるのだろうと思って不在再配達の手続きをしなくてはならないのを知らなかった。

 ポストに投函されるといえば、郵便というのは郵便局に行かなくても郵便ポストに投函できる。当たり前の話なのだが、ポストに投函される郵便物の再配達について調べていたら、こんなメルカリのQ&Aコミュニティの投稿が出てきた。友人に話したら「郵便ポストって書いていないから自宅のポストに入れそうで怖い」と言っていた。

普通郵便はポスト投函でOKなのですか?

 

 似た話を目にしたことがあって、相手の電話番号しか知らないのだが電話の架け方を教えてくれというのを他のサイトで見たことがある。釣りだろう… と思ったら、本当に知らないようだ。家の電話で電話を架けたことがないのかな?

 逆に、117番に電話を架けて時報を聞いたら便利なアプリがあるんですねと言われたと、これは冗談としてTwitterのタイムラインに流れてきた。しかし上のような情報を目にしてしまうと冗談に思えない。

 さて、郵便を待ちながら窓に向いた机で空色が怪しくなって夕立が来るかなと思いカメラを担いでベランダに出た。そしたら、ムワァッとする熱気とともに懐かしい排気ガスの匂いがした。


2020年08月12日・古川橋交差点

 

 タモリが「笑っていいとも!」で、今の若い人は知らないかもしれないけど昭和60年代の須田町の交差点は凄かった… と言ったのを覚えているのは、当時、私は神田に通っていたからである。本当に、粒が見えるPM2.5のような煤煙が車のタイヤと道路が擦れては舞い上がった。まだ就職など考えもつかなかった私は自覚がなかったが、今考えるとバブル景気だったのだろう。

 さて、昨日は浜松町にいた。貿易センタービル新館の工事現場を通ったのだが、剥がした歩道を埋めているアスファルトから、久しぶりに、あの、コールタールの匂いが立ち上り鼻を掠めた。コロナ禍と酷暑で不景気なのは仕方がないと思っていたが、こんなところに経済活動の片鱗が感じられて、嬉しいような郷愁を誘うような妙な思いに誘われた。

 

おまけ・私が住んでいたころの広尾。古い写真なので昭和かと思ったら1997年(平成9年)だった。

Hiroo, Shibuya, 1997