身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

感情的になっている。

 昨晩から眠れなかった。変な夢を見た。妙にテンションががっていて、朝、シャワーを浴びて寝たら楽になったのだが、逆に頭が呆けている。

 郵便局に用事があり、その足で本を持って喫茶店へ。汗っかきの私はマスクもビショビショ、眼鏡は曇るどころか水蒸気が液化している。

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 鷺沢萠『失恋』の第2章、「安い涙」を読む。鷺沢氏の作品は安心して読める。タクシーのエピソードは『私の話』の「私の話 1992」に出てくる直腸癌を手術したタクシー運転手の話に基づくものだろう。

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 シャワーを浴びて落ち着いたといえ、朝から変だ。郵便局で番号が呼ばれたのも気が付かなかったし、信号が青になったのも気が付かなかった。そして、「安い涙」を扱った安い小説? にも関わらず公共の場で泣いてしまった。

 書く方は遅筆ではないので驚かれるのだが、読むのが遅い私は中編1編を読んだら1時間が経っていた。夕食も摂る気がせず、そのままバスで帰ってきた。渋谷の街は、ほぼコロナ前と同じ程度に人は戻っていた。

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