身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

神田。

 1月31日に神田に行ったとき、PENTAX FA Limitedの43㎜で撮ったときのフィルムの余りがあるので、今度は31㎜で撮った写真をアップ。母校(神田外語学院)も近所なのだが寄らなかった。

(もう日も暮れているので、後日、レンズの写真を撮って挿入します)

 これもMADE IN JAPANからASSEMBLED IN VIETNAM(中のレンズは日本産だよといいたいのだけど原産国は最終加工地を記すことになっているので、このような表現になっていると思う)に切り換わるときに中古で日本製を買った。外観に擦り傷があったが、中は驚くほどきれいだった。値段は覚えていないが高かったのだけは覚えている。

 神保町の駅を降りる。岩波ブックセンター信山社)がカフェを併設して営業再開したのを横目に小道(すずらん通り)へ。

f:id:urigayatsu:20200205191013j:plain

 

 神田で静かに過ごせる場所というと、東京堂(書店)と文房堂(画材)が思い浮かぶ。東京堂は建て直しても雰囲気が変わらず、いつ建て直したのか判らない。私が学生時代は古い建物だったと思う。

f:id:urigayatsu:20200205191036j:plain

 

 銀行にも岩崎書店の展示が。絵本で有名な会社だが、私は国語の教科書で初めて触れた。たしか小学校向け。

f:id:urigayatsu:20200205191057j:plain

 

 用事があったのは須田町。いつも、神保町から歩いていくとき、交差点で、小川町・淡路町… と数えながら行くのだが、どうしても須田町の交差点だと思うのが、ひとつ手前。どうやら駿河台下を漏らしているよう。

 小川町交差点の、たい焼き屋。学生時代にはなかった店で、食べたことがない。写真を撮るのがいい加減になっていて傾いでいる。

f:id:urigayatsu:20200205191121j:plain

 

 神田の料亭街へ。学生時代に貰ったパンフレット。

f:id:urigayatsu:20200205192527j:plain

f:id:urigayatsu:20200205192549j:plain

 

 すべての店が残っている。いちばん利用した店は松榮亭と近江屋洋菓子店か。近江屋のケーキは小ぶりで安い。蕎麦は、まつやには何度か行ったが、やぶそばは行ったことがない。昔から敷居が高かった。ちなみに、この付近に六文そばがあるのだが、記憶だと30年くらいはある気がする。 

f:id:urigayatsu:20200205191234j:plain

 

 やぶそばは、すでに営業を再開していた。なんとなく敷居が高い。まつやに行っていた人でも? と言われるが、まつやは、今やカップ麺を出す店、昔から、そんなに敷居が高い印象はない。

f:id:urigayatsu:20200205191241j:plain

 

 松榮亭は、古い病院の一角にあったのだが、病院の解体とともに移転。当時は主人が厨房にいて、奥さんと、その従妹だか妹だという女性で切り盛りしていた。営業時間外だったが、小洒落た店になっていた。

f:id:urigayatsu:20200205191514j:plain

 

 創設者の名前が追記されているということは主人が亡くなったのか。しかし、漱石も来たことがあるというエピソードや、1907年という表記からして、当時の主人が創業者ということはあるまい。

 そして、どこに行ってもドトールで。フィルムで撮っても、あまり雰囲気は変わらなかった。しかし、フィルムは不便な印象があるのだが、意外とマトモに写る。昔は2泊3日で36枚撮り1本を撮れば多い方だったのだが、今回は、2日で1本撮り切ってしまった。デジタルの時代になって、いかに安易にシャッターを切るようになったか。

f:id:urigayatsu:20200205191254j:plain

 

 なんとなくフィルムの方が暖かい感じがするが、フィルムがデイライトタイプのせいか。壊れているボディーも直して使おうかと思っている。

芝浦から海岸へ。

レインボーブリッジ越しに見る東京タワー。

 
 
 
この投稿をInstagramで見る

瓜ヶ谷 文彦(@urigayatsu)がシェアした投稿 -

 

 MINATO NIGHT 舟運ツアーは良かったのだけど、暗くて写真が撮れなかった。今年の初めにヤフオク!で買ったカメラが新品同様と書いてあったのに程度が酷く、数日前に買い直して、初めての撮影だった。今までテストもしていなかったのでカメラの異常かと思ったが、他の参加者も暗くて撮れないと言っていて、カメラの異常ではなく安心した。なんとなく合焦速度も速い気がする。

 ヤフオク!でカメラ関係のものを買うとハズレを引くこともあればアタリのときもあり、今回は、大当たりだった。大当たりだと激しく競るので、常連には何か見分ける方法でもあるのかもしれない。そしてハズレのカメラを出品したのだが、傷物であることを謳っいてるので、あまり値段が高く付かない。でも、騙して金をとるようなことは嫌だ。

page.auctions.yahoo.co.jp

 

 ツアーに関しては、30名の定員に対して100人以上の応募があったという。これも参加者の嗅覚が鋭いのかと思ったが、ガイドをした港区観光ボランティアの人は新聞にも広告を出したせいではないかと言う。この観光ボランティアが素晴らしい。建築家の名前など、その人の業績を幾つか知っている程度でいいと思うのだが、その人が文化功労章を獲ったということから、文化功労章と文化勲章の違いまで話を広げる。

  芝浦アイランドでは、あそこではブルジョアの人たちが、みたいな表現も出てきて(そこまで露骨ではなかったけど)土着の人なんだなと思う。しかし本当に8,000万円のマンションとかが飛ぶように売れるという現象は何なのだろうか。サラリーマンが30年ローンで買える金額ではない。芝浦アイランドは都電の車庫の跡地なのだが、車庫や、そこに架かっている橋の歴史まで話が及ぶ(何もないときから橋だけはあり、何故なのだろうと疑問に思っていたのでスッキリ)。うちの母でも、地元に関しては、この手の話は出てくるので、おそらく自分の体験で知っているのだろうな。

 そんな港区観光ボランティアは、港区観光協会が主催するツアー以外でも、ある程度、人が集まればガイドをしてくれるそうである。なかなか貴重な話が伺えたので、港区で観光をなさる方は利用されては如何だろうか。詳しくはサイトをご覧くださいとのことなので、サイトへのリンクを貼っておきます(昨日、掲載した、あの法被のデザインってJUNKO KOHSINOなのね)。

www.city.minato.tokyo.jp

東京會舘と余裕がなかった私。

 Instagramの方に投稿したが、数年ぶりに文庫本だが文芸書新刊を買った。丸善のポイントカードを持っていったらhontoのポイントカードに変わりましたと言われた(苦笑)。タイトルは「東京會舘とわたし」、著者は辻村深月さん。私はInstagramで「會館」と投稿したが、正しくは「會舘」だと出久根達郎氏の解説にも書いてある。

東京會舘とわたし 上 旧館 (文春文庫)

 

 この本を購入したのは、まず、同氏の「ツナグ」が面白かったので、自分に向いている筆者だと思ったことと、もうひとつは舞台が東京會舘であることだ。しかし直木賞作家は皆、取材して書くと、直木賞色というべき色が出るのが興味深い。

 私はサラリーン時代、富士ビルヂングという東京會舘と棟続きになっているビルに通っていた。地下鉄の日比谷駅を降りて、東京會舘に入る出口に出て通過していた。しかし、通過こそしたものの、東京會舘に関する記憶は、全くというほどない。

 そもそも、その建物の容貌からして思い出すことができない。その会社に転職したとき東京會舘ティールームで面接をしたが、うっすらと記憶にあるのは赤い絨毯だけだ。このビジョンさえ帝国ホテルのそれと混同しているのかもしれないと思う。

 また、残業をしていると、先輩のOLさんが時間を見計らって値下げになるパンを買いに行っていた。しかし、東京會舘に、どのような店舗があったのか記憶にない。現在は有楽町の交通会館で営業しているレストランがあったのかも定かではない。

 余裕がなかったのだなと思う。通勤経路の建物なのに、まともに入ったことはない。それどころか、通勤途上の風景さえ記憶にないのだ。他方、食事を食べに行っていた新国際ビルヂングは、はっきりと記憶にあるのは、私の食い意地が張っていたからか。

 先般、有楽町に行ったとき、ふと思い立って昔の勤務先を訪ねてみたら建て替え中だった。東京會舘東京商工会議所・富士ビルヂング共同での建て替えだそうだ。記憶にある新国際ビルヂングは現存するのに、自分がそこで過ごした建物(群)を確認できないのは、なかなか寂しい。

 

P.S. 先般と書いたが、前回、行ったのは去年の9月6日、1年以上前のことだった。当時のBlogにも貼ってあるが、改めて写真を貼っておく。旧・富士ビルヂング側から。

[2018年09月06日][Instagram][丸の内]