身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

過敏。

 昨日の恐怖以来、何かに過敏に反応するのが続いている。

 外の音で頭がキーンとなったり、シャワーを浴びても擦った先から肌が地腫れしてしまって、カミソリ負けして血が滴る。かつて、クズ医者に掛かっていたとき、それで耳鳴りが酷くて都の精神保健福祉センターに相談したことがある。

 幻聴・幻覚はありますか? と言われ、幻覚はないが些細な音でも大きく聞こえているのは幻聴かも? と言うと、それは幻聴ではないと言われた。後に統合失調症患者に話を聞く機会があったのだが、ちゃんとした話が聞こえて、しかも、それが幻聴であると判ると言う。

 この恐怖も、ありもしない恐怖を恐れるのは妄想ではないんですか? と患者の私の方が訊いてしまうのだが、どうも妄想ではないらしい。私の場合は、統合失調症のような脳の変性から来るものではないそうだ。たしかに、作家は妄想狂かといえば、普段は、どこで作品を作っているの? というほど現実的な人が多い。

 結局は、ストレスマネジメント能力なんだろうな…。こういう外部からの刺激をストレスと感じない方法とか。しかし、外部からの刺激に鈍な人は往々にして自分の気持ちにも鈍である。