淘汰される横文字。
何でもかんでも横文字にするのは止めましょうという動きが少し前にあって、業界用語以外、それはそれで良いことだと思っている。
他方、なくてはならない横文字というものもある。いくら演説という訳語が作られて100年が経とうと、スピーチという言葉は現存するし、なくならないだろう。
一昨日、ぼそっと池井多さんのBlogを取り上げたとき、「その背後にある理由」という言葉を使ったのだが、自分でも何か違うなぁと思っていた。
Blogエントリーを引用するにあたり池井多さんのBlogにコメントさせていただいたのだが、池井多さんは「メカニズム」という言葉を使っていて、これだと思った。
便利な言葉は、せっかくあるのに使わない手はない。どうしてメカニズムという便利な言葉があるのに使わなかったのか。出てこなかったからである。
言葉というのは使わないと退化するのだなと実感した。フツーに使う言葉でも、それに触れていないとボキャブラリーから排除されるものだと実感した。
他方、一時は盛んに使われていたのに廃れた言葉というのもある。例えば、「アングル」という言葉。
違った角度からの角度の直訳として使われていた言葉で、「新たなアングルから見てみると…」などと言うように使われていた。厳密な訳は「ポイント・オブ・ビュー」だろう。
横文字にするのは止めましょうキャンペーンは、「意味が一緒でも」横文字にするのは止めましょうという観点からだと思う。
それだけでなく、こういう、「アングル」のように意味が違うものも、どんどんと廃れていってほしいと思う。