身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

東京のベルリン。

 今回のエントリーは別にベルリンとは関係がない。『ブエノスアイレス午前零時』みたいなものである(違う)。

 私が英語の専門学校に通っていたころ、いつも始業より早く来るカナダ人講師がいた。そして、私の学校のチャイムの音は聞こえにくかった。

 彼は時間になると"Bell has rung?"と学生に訊いた。ここはベルリンじゃねぇよ! と決まった学生が日本語で突っ込みを入れたのを覚えている。

 さて、こんなことを思い出したのは「東京人」をCNNでは"Tokyoite"と訳していると知ったからだ。東京にいながらにして東京ではないみたい。

 "New Yorker"にしろ"Parisian"(パリジャン)にせよ、その場にいる住民が使っている言葉である。Tokyoite(トーキョーアイト)というと、ブエノスアイレスより遠い国のことみたいだ。

 東京人として"Tokyojin"という言葉の普及に努めたいと思う。