身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

オープンカーが欲しくなる理由。

 拝読している星香典 (id:yoshinori-hoshi) さんのBlogで、オープンカーを買う計画をしているというエントリーがあった。また、同時に欲しい理由も探しているという。

yoshinori-hoshi.hatenadiary.jp

 

 奇遇にも、私は、その前日、Facebookでオープンカーが欲しいと書いている。昔、自動車の仕事で、いくつかのオープンカーに乗ったが、私が欲しいのは、こちら。六本木のカローラと呼ばれたBMW E30のコンバーチブルである。なぜか私はロードスターやスパイダーには惹かれない。ロードスターといえば星さんの記事にHONDA S2000が出てくるが、当時、財務大臣だった塩川正十郎氏が渋谷の高級住宅地でS2000を空吹かししているのを見たことがある。意外と年配者にもモーガンなどより似合うな… と思った。

 (関係ないが下の画像は去年アップしたものだが、右側の選択ウィンドウにファイルが表示されるまでスクロールするのが面倒なのでファイル名を拾った。何か良い方法があるのだろうか。)

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  ボディカラーは赤が良い。鷺沢萠『バイバイ』で、「右ハンドルでオートマティックだから、という安易な理由」で「赤いBMWコンバーチブル」を売るという話が出てくるからだ。ただ、それが書かれた1997年当時、BMWコンバーチブルに右ハンドルもオートマチックの設定もない。車好きの鷺沢氏の小説に、なぜ、このような表現が出てくるのか不思議だ。この後のモデルから右ハンドルもオートマチックの設定もあるのだが、エンジンの出力が大きくなったり、ハードトップになったりして、うーん、と思う。

 しかし、私にとってオープンカーというと、赤いドイツ車のコンパーチブルというイメージがある。映画「優駿 ORACION」斉藤由貴さん演じる主人公が乗っているのが赤いAudi 80のコンバーチブルだった。映画自体は、どうしようもなくて、原作者の宮本輝氏が村上龍氏のTVトークショーで、自分の作品が映画化されるのはいいことばかりではないと力説していた。Audi 80については、Amazonで、鉄道模型と並んで飾れる面白いジオラマがあったので購入してみたところ、良くできていた。普通のミニカーとは雲泥の差だ。

 

 別に今のモデルが嫌いなわけではないが、風の巻き込みを防ぐためかボディ後方が上がっているのは、なんかオープンカーらしくない。だったらロードスターを買えよという話であるが、都心のマンションに独り暮らしの無職中年に、そんなものは買えるはずがない。どうせ買えないのなら、他人に、どう思われようと関係ない。星さんが書いているように外車というのはイメージが良くない。真っ赤といったら猶更である。しかし、私が、それらを欲しくなる理由というのは、好きな小説や映画に出てくるからという、現実する可能性とともに心許ない理由からだ。