身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

TVという権威が購買傾向に与える影響。

 インターネットに繋がったPCがないので詳細が調べられないが、昨日、日本製品が、本場で、どこまで通用するかというTV番組があった。
 アサヒビールがスポンサーの番組でサントリービールが対象になってエッと思ったのだが、そういう大人の事情とは別に、本題として生産者がTV番組の評価に一喜一憂していたのが意外だった。
 上のビール対決では缶ビールとクラフトビールの違いというものを弁(わきま)えて見ていたようだが、200万円のヴァイオリンとか7,500円のワインとか、それは、そのクラスで比較すれば丁寧に作る日本は有利だろうなと思う(ヴァイオリンは木材が違うのに評価されたのは意外だったが)。
 例えば私が以前、仕事で扱っていたカメラ。これは20万円で作れと言われたら日本は世界一だろう。しかし、これが数百万円となったら、どうか。ライカハッセルブラッド、フェーズワン、リンホフなどの製品も視野に入ってくる。数千万円の自動車なども、そうだろう。
 しかし、そういう、ある程度、大人の事情が度外視されたTV番組でも同じ土俵で勝負していないよなと思うくらいだから、もっとアンフェアと思える番組が沢山ある。
 私の周囲で、TVの影響で買うものが変わるという声が聞こえるのがコンビニのスイーツなどだ。これも番組名を忘れたが、料理人が製品のコスパを見て合格・不合格を判定する番組。私が見たとき、不合格が多かった商品を、コンビニの商品開発の人が売り上げは良いんだけどな… と言っていた。
 まぁ、そういう評価があると見るだけならいいのだが、それによって購買傾向まで変わってしまうというのが驚きだ。どうも、試しに買ってみようという以上の影響が出るらしい。
 みんな、こんなに自分の舌が当てにならないのか。食べログや価格ドットコムなどカスタマーレビューの評価の方が、私にとっては、よほど当てになる。それは即ち、名もない素人の方が舌が肥えているのではないか。
 それでもTV番組の評価が購買傾向に与える影響が大きいとなると、その理由はTV番組という信頼度と評価者の権威だろう。私は美食家ではないので、そういう店に行ったことはないが、それで予約が取りにくくなるというミシュランガイドの星などというのは、どの程度、当てになるのか。これも一種の権威という気がする。