身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

自分の持ち物が悪事のネタに使われたこと。

 あらかじめ書いておくと私には悪意はないし、その行為に加担したいと思っていない。

 事の初めは半年前。私はネットのオークションでカメラを買った。新品同様といわれたが、ちょっと、そういうのには苦しいコンディションだった。私も不承不承、使っていたが、やはり気に食わない。

 そして、先日、同じモデルの程度が良い物が同じオークションに出ていて、それを購入して気に入った。そして、その気に食わない前のカメラを同じオークションで売った。

 ちなみに、前回も今回も、買ったカメラは58,000円。40,000円は元を取りたいが30,000円スタートにした。あっという間に50人のウォッチリストに登録されたが、最終的についた値段は33,000円。さらに落ちが付き、本来は2個しか付属しないバッテリーに、他の物を1個、付けてしまった。

 問題は、ここからである。私のカメラを買った人間が、私からカメラが届いた翌日、それを、また同じオークションで「極上超美品」といって50,000円で売りに出しているのだ。バッテリーも特別に1個オマケしますみたいな感じで(1個余分だと判ってるんなら返せよ)。今、見たら買い手が付いていた。33,000円で買って何もせずに50,000円とは、とんだ錬金術だ。

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 正直にコンディションを書いたら安く買い叩かれる。これは、まぁ物相応の値段ということで不問に付したい。しかし、私が売った物が悪事に利用されていると思うと心が痛む。私は、このカメラを私に売った人間や転売をした人間のように、瑕疵を隠して他人を騙すようなことはできない。

 Facebookのカメラのグループで意見を募ったら、露出を飛ばして傷を隠す写真を撮ったりフィルム時代の古い焦点距離も違うレンズを付けて純正レンズキットといって売っている輩もいて、これは、まだ甘い方だとか。Facebookでも同じような意見が大量に付いたが、正直者がバカを見る、このオークションは、なんとかならないのか。

 そのための情報交換を密にしましょうということになったが、事務局も何とかしろという意見も、多数、出た。しかし、本当に大切に使ってきたであろう物を廉価で譲ってくれる人もいるので、癪だけど、そこでの売買は止められない。しかし、こういう輩が増えるに従って、オークションという形式は廃れてフリマアプリに取って代わられるだろう。