身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

鬱と官能。

 

 このInstagram投稿から3日が経つが、やっと、きちんと読み始めた。そういいながら最初の数ページを読んだのみ。面白いと思いながら読む気力が湧かないというのは、やはり鬱なのだと思う。

 昔、掛かっていた医師に、突然、性欲はありますか? と訊かれたことがある。私は理由もなく女性を抱きたいと思ったりすることはなく、ありますか? と訊かれたところで、よく判らなかった。

 今も、その手の欲求はない。ただ、この小説の冒頭にベッドシーン? が出てくるが、それを読んだとき、少しゾクッとした。「ツナグ」でも、明らかな虚構でも事実のように感じられるし、これは辻村深月先生の描写が巧いせいだと思う。

 しかし、もし、性欲が鬱のバロメーターで、これを性欲と呼ぶのなら、私は鬱ではないのかもしれない。しかし、面白いと思う本を前にしても読む気がしない…。