身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

遊びの飲食店経営。

 色々なTVドラマを観ていて、やっと話題作「グランメゾン東京」の初回に入った。主人公たちの台詞にあるオジサンとオバサンが未だに主演をやらなくてはいけないというのは、本人たちにとっても若手にとっては厳しいものがある。

 ストーリーについては、おそらくドラマ通の人が書いているだろうから私は書かない。また、料理については知識がない以前に味覚音痴なので、これも他人に譲る。面白かったのはレストラン経営についてだ。

 フランス料理屋におけるワインの原価率は、そんなに高いのか。そういえば私はフランス料理屋でアルバイトをしていたことがあるが、グラス1杯のビールを取ったあとにオーダーがなければ、瓶1本、無駄にしていた。

 飲食店というのは単に飲食物を供するだけの場所ではない。前述のように私はグルメではないから、主食の外食は腹を満たすための店しか行かない。逆に、きちんとした店で行きつけといえば、バーや喫茶店という、飲食物よりもサービスを売りにする店ばかりだ。

 常連になると、その懐の内を明かしてくれることが増えてくる。原価率は、どの店も、ほぼ一律で、経営者は、残りの金額で、どこが削れるかを考える。最近、削られる傾向にあるもので私が削らないでくれよぉと思うのは、おしぼりや氷といったものである。氷屋なんて立ち行かないのではないか。

 ある程度、客数を捌かなければいけないのは判るのだが、客単価が異様に高くても利益率も高くても、サービスがサービスなら、行ってみたいと思う。コーヒー1杯2,000円とか。そういう店をやってみたいと思うのだが、それこそ、まさに趣味で店をやっているとなるのだろうな。