身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

どうか1人で死ねと言わないで欲しい。

 他人を巻き込んでの自殺が相次いでいる。それに非難があるのは当然のことだが、どうか1人で死ねと言わないで欲しい。

 何度も書いているが、私には万引きの前科がある。本当に自分が大量殺戮を起こすのではないかと思ったときに、当時の主治医に「狂犬がウロウロしているわけではない」と外出を強要されて起こしたものだ。

 他人を恣意的に巻き込むことは良くない。そんなの当然である。その程度の理屈は私も理解している。私にもその程度の頭はと理性はある。それでも万引きで済んだが法を犯してしまった。

 追い詰められた人に法を犯させないためにも、どうか、1人で死ねと言わないで欲しい。かつて、私は、「死にたい? バカなことを言うな!」というエントリーを書いた。大量殺戮を犯しそうな人が欲しい言葉は「1人で死ね」ではない。

 これ以上、彼らを追い詰めないためにも、ひいては同様な犯罪を引き起こす連鎖を断ち切るためにも、どうか1人で死ねと言わないで欲しい。私も彼らにいいたいことは沢山あるが、皆さんには、これをいいたい。