身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

焦燥感。

 今日も寝ている時間から苦しんでいる。書かねば書かねばという焦燥感で寝ていられない。そして、朝、起きるころにはボロボロに疲れている。そして、疲れて動けないことに、さらに苛立つ。

 辛い思い出であっても事実は事実として受け止めれば感情などには流されないと思っていたのだが、それは、間違えだったようだ。起きて机に向かっても、本も読めなければ書く方も進まない。そして、また、胃が痛くなったりする。

 一方でというか、対照的にというか、専門学校のときの、勉強が楽しくて楽しくて仕方がなかった思い出が蘇る。仙台坂上にある叔父の家から神田駅前の神田外語まで自転車で2往復し、内風呂がないので銭湯にも通った。楽勝楽勝~という感じで姉妹校の神田外語大学の推薦を勝ち取った。

 しかし、手続きをしても大学へ入学金は振り込まれず入学は取り消された。半ば泣きじゃくるように叔父に理由を訊くと、勉強など嫌いなものに決まっているから朝から晩まで机に向かっているなんてボーッとしていて何もしないに決まっていると言われた。

 だったら全優の成績など取って進学も受けられないはずと言ったら、そんな、誰にも言えない学校など行かせられないと言われた。ちなみに、私は専門学校から神田外語大学に推薦入学(しかも3年次編入)、叔父は2浪して東京経済大学に入学。

 名前を聞いたことがないが、そんなに東京経済大学というのは凄い大学なのか。ガイドブックを開いたが、当時、東京経済大学は偏差値40・競争率0.7倍、神田外語大学の偏差値60・競争率1.4倍だった。

 苦しい思いをすると、そういう良かったころの思い出や、それを壊した連中への恨みというのが顔を出す。そして苦しむ。そして、また書けない。今日も眠れないし明朝も辛く、明日1日も苦しむだろう。