身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

「家族という義務」から逃れたい。

 フラフラだ。どれだけフラフラかというと冷蔵庫を倒した。昨日は実家に行ったら叔父が入り浸っていて、私が(誇張ではなく)本当に玄関の門も開けてもらえなかったときから入り浸っていたらしく、もう何十回も私の部屋に泊まっているからと、私の部屋を取ってしまっている。

 前回、書類を叩きつけて帰ってきたとき、なんとなく母が印鑑登録証を仕舞っていない気がしたので、気になって見に行った。私は持ち帰っていない。案の定、印鑑登録証はなかったのだが、母は、私が持ち帰ったと主張する。叔父は知らんぷりして私の部屋に行ってしまう。

 そして、眠剤を服むと宣言してから服んで寝ているのに、夜中の0時過ぎに叔父が酔っ払って大騒ぎし、眠れないので、私はタクシーで帰ってきた。帰ってフラフラになりながら、デスクの引き出しを確認し、やはり印鑑登録証は持ち帰っていない旨を連絡すると、タクシーで帰ったくせに起きているではないかと、なじられる。

 そして、私が帰ったときには、叔父は既に寝ていた、私のワガママで金を使ったと、なじられた。私が帰ったときは知らないが、母と伯父にたたき起こされたのは事実だ。また、私も物音を立てて他人を起こすことがあるというが、せいぜい水を飲みに行く程度で、そのときも最初から母は起きていた。

 また、高齢で外出できないと言いながら、私が叩き付けた書類から父の通帳を抜き出して記帳に行ったようである(銀行は1行ではなく数行ある)。そして、預金が凍結される旨を説明したのに、そうと判っていれば、その前に預金を降ろしたと、これまた私を責める。そして、私といるときは「いつ死ぬか判らない」そうだが、叔父といるときは元気で楽しそうだ。

 叔父がいたのは2階の部屋で、母は、これも階段も昇れないはずが2階の私の部屋にいる叔父の面倒を見に行っている。2人とも、私が電話をしても出ないが、2人の繋がりは強いらしい。私を巻き添えにせず2人して仲良くやってくれと思う。相続の手続きが終わったら縁を切ってやる。これも、勝手に遺産放棄の手続きを取られそうで怖い。

 そのくせ、例によって「家族だから」・「親だから敬え」である。何度も書いているように、家族だからというのは子供を束縛するための言葉だし、敬えと言うのなら敬われることをするべきだ。