身の上話

身の上に起こった、嘘のような本当の話。タイトルは佐藤正午作品から。

「ねぎし」の牛タン。

 やっと土曜日の疲れが取れた。これではサラリーマンには復帰できないな…。サラリーマンといえば某有名通販会社の物流部門から声掛けをいただいたのだが、病気で体調が保障できないのと、通勤に片道1時間半(しかもバスを2本、電車1本)かかるので、ちょっとパスかな…。月収40万円は魅力だけどね。

 で、なぜ疲れが取れたのか理由を考えた。疲れる前にできた口内炎まで治って、ちょっとおなかの調子がおかしいことを除けば健康といえるだろう。しかし肉体的に健康でも、書く力が以前にも増して… とならないのが悩ましいところ。残念なのは体重が少し増えたこと。

 土曜から、なにか、いつもと違うものを食べたか考えてみた。そうすると、土曜のビール・チーズ・牛タン定食しか考えられない。どれも栄養がありそうだが、なんといっても美味しかったのは牛タン。

 渋谷にいて、最初は「圭介」に行こうとしたら定休日(今、検索したら「プロント」と同経営? あれってサントリーじゃ? と思ったら1店舗のみフランチャイズしているみたい)。ラムも良いじゃないということで「羊門」に行っても定休日。私はヒカリエまで戻って「利久」に行こうとするが、同行者が「高いよ」というので「ねぎし」へ。

 東京では至る所で目にする「ねぎし」。正直いって、私は、ちょくちょく利用している。どの店でも同じ品質だけでなく、サービスも、軒並み良い。土曜に行った「渋谷3丁目店」でも、選ぶのに困ったら、若いお兄さんがメニューを細かく説明してくれる。

 この人は調理人の格好をしていたら板前見習いなのかもしれないが、どの店員も商品知識も接客も良く好感が持てる。書いていて思った。気取ってもいないし馴れ馴れしくもない、好感が持てる接客。同行者が言うにはメディアで見る経営者が良いらしい。

 十年くらい前かな? 狂牛病騒動の少し前に、特に肉を使う料理屋が原料の高騰で一斉に値上げをした。値上げの方法には2つあって、品質や量を落として同じ値段を維持するか、普通の値上げ(値段に乗せる)かで、「ねぎし」はどうするのか気になった。

 なんか牛タンの量も減ったような気もしないではないが、それにしても感じとしては素直に値上げをした。客が離れるだろうなと思ったら牛タン以外のものも売り始めた。なるほどぉと思ったが、最近だと「かつや」なども、その手法を取っている。

 しかし、「ねぎし」は、あまり焦って客単価を下げなくても、それなりに客が付いているように、素人の私には見える。私たちが頼んだのは牛タン薄切り5枚に麦飯・とろろ・テールスープが付いた「ねぎしセット」1,380円。

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 下手な店に行くとテールスープに牛テールが入っていなかったり、ご飯が麦飯でなかったりする。ねぎしは、そういうところが安心できる。メニューに牛タンの種類と量が、きちんと載っているしね。ちなみに、ねぎしでは普通の牛タンを「白たん」と呼んでいるらしい。

 他に「赤たん」というものがあって、なんか花札を連想してしまうが、「赤たん」には「がんこ」という別の名称が付ている。なんか、品質からしても「赤たん」のほうが、あかよろし、という感じ。先ほどの若い男の店員さんによると、根元に近い部位で、より牛タンらしい味がするとのこと。

 

 同行者が、それが楽しめる390円の単品がメニューに載っていることに気付いた。きっと、私が物足りない顔をしていたのだろう。写真は撮っていないが、定食1食分くらいの「赤たん」が載っている。

 私が「定食を頼まなくて、これだけで行けるじゃん🎵」と言ったら、定食を頼んだ人限定とのこと。やっぱり、これだけでは利益は出ないのね…。それにしても、と同行者が言う。周り、みんなカップルだよ、と。え? と店内を見回すと本当に…。

 私の席からは、物の見事にカップルしか見えない。同行者の席からは若い女性連れがいたという。私は平日に来るのでサラリーマンしか見ないが、デートや、ちょっとOLさんが奮発するような、そんな店なのね…。やっぱり、よきものなのでありました。

 

…次は同行者に黙って利久の視察かな。